正直に言うと、私がこの福祉の仕事を選んだときは、特に強い意思や夢などがあったわけではありませんでした。
高校卒業を目の前にし、特に働きたいとも思わず、楽しい学校生活をもっと続けていたいと思っていました。
そこで、ただ近くにあるという理由だけで福祉の専門学校の入学を希望しただけでした。
そのようにして始まった学生生活を続けながら、それでも尚まだ「福祉の仕事をしたい!」と強く思うこともありませんでした。
でも、せっかく資格を取得したのだから福祉施設で働いてみようかな…と軽い気持ちでこの仕事を選びました。
しかし、なんとなく選んだ福祉の仕事を続け、早いもので13年が経とうとしています。
軽い気持ちで選んだこの仕事が、なぜここまで続けてこれたのかは正直自分でもわかりません。
ただ毎日が勉強で、昨日と同じ事は一つもなく、未だにわからないことだらけであります。
もっと勉強をし、利用者様にとってより良い生活をして頂く為には何を手助けさせて頂いたら喜んで頂けるだろうか?
安心して我が家の様な生活をして頂けるだろうか?
と考えているうちに、13年もの月日が経ってしまった様にも思います。
介護という仕事は出会いもあれば、つらい別れもあります。
この仕事を始めて数年経った頃、初めて「看取り」という場に立ち会った時のことです。
その利用者様の息子様から、
「母と一緒にいてくれてありがとう。ずっと見てくれてありがとう。母は一人ではなく、たくさんの人と出会い、元気をあなた達からもらっていたんだよ。」
と言って下さった時、
初めて「この仕事を選んで良かった。」と心から思えるようになりました。
私は小学1年生の娘と1歳の息子の母でもあります。
職場の理解もあり家庭と仕事の両立を図りながら仕事をしています。
仕事をしている間、私の子供たちの面倒を見ている母にも感謝しています。
毎日が楽しく、たくさんの人と出会えます。
これからも、この「介護」という仕事を一生懸命にさせて頂きます。